魂の花

画家には  

(それが、有名か無名かにかかわらず)

 

『これだけは

 人生のどこかで描かなければならない』

 

と、決めてきている

幾つかの絵があるように思います

 

 

今回、ご紹介したいのは

私にとってのそんな1枚です

 

 

・・・とはいえ、この絵を

私自身のために描くことになった

その経緯や

 

みるみる変容していく絵と対峙しながら

私自身が体感したことを

文章というツールで表すのは

本当に難しい

 

(だからこそ、私は

絵というツールを選んだのだろうけど・・・)

 

 

うん、でも

 

書けるところだけ

書いてみようかな

 

 

前回の記事と同じく

まとまらないかもしれないけど

 

それでも

 

 

私は、表現者なので

 

表すことに

意味があるのだと

 

信じて

 

 

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最初に

 

この絵の完成に

ひとりでは辿り着けなかった

 

魚座の仲間たちの

大きなサポートがあったからでした

  

大好きな彼女たちに

心からの愛と感謝を込めて

 

 

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この絵の下絵を描き上げたのは

2020年の12月です

 

 

その後、

前回の記事で書いたように

年末に父が急逝して

 

私はもしかしたら

このまま描けなくなるのかな

と、思いました

 

 

でも、違った

 

むしろ、逆でした

 

 

私は、1月 6日から筆を握り

色を入れ始めていました

 

 

 

この絵は、ある時代の

私の魂との統合と再生を

描いた作品でしたが

 

奇しくも父の魂を送るタイミングと重なり

その瞬間から、

私個人の絵ではなくなったように思います

 

 

もっと大きな

『魂』というものへのテーマが

根底に流れているような

 

 

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虹龍は優しくて

 

『さあどうぞ

 その涙を私の背にお乗せなさい』

 

と、言ってくれました

 

 

私はとにかく無心で

自分の中の

涙や、虚無感や、後悔や、愛しさを

1枚 1枚、龍の鱗に乗せていきました

 

 

龍の背中を借りたのでした

 

 

最初は、

淡い硝子の重なりのように

もろくて儚かった龍の鱗は

次第に昇華して

美しく、力強く、輝きはじめました

 

 

それはまるで

天に昇ってゆく魂の

一片、一片

のようにも感じられました

 

 

この絵は

『変容』の絵でした

 

 

どんどん、その姿が

変貌してゆきました

 

 

花が必要

 

というインスピレーションが

突然、降りてきて

 

 

この絵の舞台でもある

南の島の花・・・


と、思い浮かべると

 

すぐに

ブーゲンビリアのビジョンが閃きました

 

 

参考資料にと

ブーゲンビリアの画像を探していたところ

不意に目に飛び込んできた情報で

ブーゲンビリアが『魂の花』とも

呼ばれていることを知りました

 

魂をテーマに描いていたこの作品に

偶然とは思えないマッチングでした

 

 

その瞬間

絵のタイトルが決まりました

 

 

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絵の変容は

どんどん加速していきました

 

 

純白だった『彼女』の衣は

突然、金色に輝きはじめ

 

 

背景には漠然と

『滝』というイメージがあったのですが

 

筆が勢いを増すうちに

虹龍が

 

風、水、土,火(地熱)

 

の、四大元素の中から

生まれ出でる構図になっていました

 

光、の玉を入れると

五大元素が揃う形になります

 

 

いつものことながら

まったく意図はしていません

 

気がついたら

このような絵が表れていました

 

 

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オリジナル作品

 

F4サイズ 水彩画

 

タイトル 『魂の花』

不思議なことに

 

旧暦の新年にあたる立春の頃

ちょうど父の魂を送る

四十九日を終えた頃に完成しました

 

 

 

最後の最後に

描き終えた、と思っていた虹龍が

『天に向かって大きく動きたい!』

と言ってきて

えーーー! ここから?(汗)

と、一瞬ビビリましたが

虹龍の希望通り

最終的に大きく動かす描写を加えました

 

 

それまでは絵の中で

シーンと綺麗に

収まっている感じだったのですが

結果、虹龍の言う通り

『これで完全な姿になった』

と、感じています

 

 

 

あたたかな

金色の光に包まれた

 

父の魂が

あらゆる魂が

 

虹龍の背に乗って

天へと運ばれてゆきますように

 

 

 

祈りを込めて